スーパーカブ110のエンジンからガシャガシャと異音がするのを多く見かけます。
タペットからの音?
ピストンの音?
クランクシャフトの音?
色々考えられますが、多くの原因はカムチェーンテンショナーロッドの問題です。
長細い棒がそのロッドです。

カムチェーンがばたつかないようにアーム(3)を介してカムチェーンローラー(4)がカムチェーン(2)を押さえています。
そのアームにテンションをかけているのがテンショナースプリング(6)ですが、押し戻されないようにしているのがプッシュロド(7)です。
ロッドにはボールベアリングが内蔵されていて、スプリングにより押されたロッドはオイルロックされ戻らない構造になっています。
何かの異物がボールベアリングに挟まり、オイル通路を塞ぐことが出来なくなった場合、オイルロック機能が失われ、カムチェーンがばたつき異音を発生させます。

まれにヘッドのバルブカムのベアリングの損傷による異音も有りますが、殆どの場合、以下の部品の交換で異音は解消します。

部品代は僅かで、交換作業も簡単です。
*注意点
作業後、プッシュロッド通路にオイルを満たす作業も必要です。
又は、車体を左側に傾けて(サイドスタンをかけた状態)5分程度アイドリングさせると自然にオイルが満たされ、音が消えます。


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